学園長あいさつ

「農業に必要な能力は何か?」
 

まず動植物の栽培・飼育技術、生産物の販売、経営管理の能力はもちろん必要です。
さらに、住居や農地・設備、資金を調達するために地域から信頼され、期待される誠実さ、人間的魅力も必要になってきます。
時に天候の変化や市場価格、トラブル発生時に、マニュアルにとらわれず臨機応変に対応する、柔軟性や決断力も求められます。チームで作業する場合はリーダーシップの能力も必要になってきます。そして何より、健康的な体力と精神力が必要です。
 
こうした能力は地域のリーダー的存在の農家の方々が共通して持ち合わせている事柄です。
一朝一夕には実現しませんが、農業を継続してきた結果身に付いた能力ではないかと思います。
 
このあたりに新しく農業を始める人にもヒントがあると考えています。
大事な要素として、 実地での経験、深い人間関係の構築、 学び続ける姿勢の3点が重要だと考えています。
 
これらの能力を養成するため、経営規模による農場実習、学生圃場による農業の実践、寮生活(清掃と自治)、富士登山などの行事、農業の心構え、礼儀と作法、スポーツと武道等、独自のカリキュラムを多く用意しています。
 
「農の心は万物を広く益する」という言葉があります。環境と経済、両面の持続可能な農業の実現にむけて、農を学生たちとともに実践し、その現場で生まれる農の心を広めていきたいと考えています。
 
農業者の育成を中心としながらも「 開かれた農場教育」を教育方針に掲げています。
1日の体験から長期間の研修等、様々な目的を持った方を歓迎いたします。是非お気軽にお越しください。
 
 
学園長 籾山 旭太 (もみやま あきた)
 

籾山旭太プロフィール
 
1980年11月19日生まれ 
神奈川県藤沢市出身(こう見えて湘南ボーイ
 
高校を卒業後、浪人生活の傍ら自転車旅行などの、四国、北海道を巡る。
道中で出会った人々や景色に魅了され、農業を志す。
 
東京農業大学農学部農学科に進学するも、学園祭活動にのめり込みあっという間に4年を過ごしてしまう。
 
4年次に農業法人で研修するも、力不足を感じて卒業後、日本農業実践学園、専修科(現、農業実践力養成科)に入学する。
野菜を専攻し農作業を学ぶとともに、備中鍬で空き地を開墾して大根を育てて直売所で販売する。
そのことが評価されて職員として学園に残り働きながら学びを続ける。
 
仕事上の行き詰まり・経験不足を感じ、学園を休職して新潟県十日町市に移住し、稲作の研修を受ける。
受入れ先が中越地震被災地であったため地域おこし活動にも参加することになり、大学時代に培った企画力が目覚めて地域を盛り上げることに夢中になる。
 
研修を終えたら学園に戻るという、男の約束があり、2011年4月に学園に復職。
復職前の3月に東日本大震災があり、被災地支援が自分の道かもしれないと勝手に思い込む。
 
復職後、人手不足の部門を補うという形で、養豚や直売所、稲作を担当し、いつの間にか中堅クラスになり農場長も打診され、よく考えずに引き受けてしまう。
 
「とりあえず副でいいから」と諭されて副学園長になったが、大人の既定路線に乗ってしまったことに後で気づく。
 
2019年4月に学園長兼農場長になり現在に至る(大変!)。
 
妻、子供2人のアラフォー世代だが、童顔に坊主頭なのでよく「学生さんですか?」と言われている。
 
 
趣   味:座禅、和太鼓、剣道、マラソン
マイブーム:二宮尊徳研究、寮の掃除、点呼前の腕立て伏せ